インターンシップで横河システム建築で働いた際、事業の仕組みを知り、とても合理的だと感じたんです。実際に入社し設計職として働き始めてからもその印象は変わりませんでした。もちろん、新しく覚える業務はいくつもありました。基幹設計ソフトの専門的な機能や、構造計算の応用的な使い方は自分でも触りながら、先輩たちからも教わりながら身に着けていきました。また、物件ごとに確認するべきポイントが異なるため、営業を挟まずに私たち設計がお客様と直接やり取りして進めることもありました。新たな仕事を覚えながら、既存のルールややり方を教わるだけではなく、常に新しいルールを作ろうとする姿勢を感じていたように思います。今、私は社内向けの基幹設計ツールの開発を任されるチームに所属しています。いわば、会社全体の新しい標準をつくるための部署です。設計作業だけでなく関係するすべての部署の業務を理解し、その作業工程を自動化によって短縮・効率化させることが目的です。入社の際に興味を持った会社全体の合理性に、自分が関わることになりました。
チームの規模は5名。直接プログラミングなどを触るのは外部の協力企業に任せつつ、私たちの役目はそのための要件をまとめ、方向を定めていくことです。細かいところまで気が付きサポートしてくれたり、一目で要点が伝わる資料を作ってくれたり、私にはない強みを持ったメンバーたちと協働しながら目標に向かっています。設計職をしていた際には、どちらかといえば自分の目の前の仕事がルールに沿うかどうかをチェックすることが重要でした。でも今は事業全体の効率化につながる新しいアイデアを求められているように思います。仕事への姿勢は変わりましたが、私ならではの考え方を反映できるこの仕事はとても面白いとワクワクしながら仕事に向き合えています。もちろん開発チームメンバーたちの意見やアイデアも、毎朝のMTGで共有してもらっています。開発に直結するアイデアばかりでなく、日々の業務の中の気づきや、時には困っていることなど何でも言い合える関係が築けています。
この仕事をしていて何よりも嬉しいのは、実際に私たちが開発しているシステムを日々使っているメンバーから直接声を聞けることです。「こんな機能が欲しいです」「もうちょっとこんな風にならないかな」などと、システムを使う立場からの率直な意見がすぐに届くんです。私たちも以前は同じ立場でしたから「確かに!」と共感しながら仕事に反映させていけます。私たちのやり取りの一つひとつが積み重なって、この会社の新しい標準をつくっていく、そしてお客様の価値へと生まれ変わっていくんです。インターンシップで感じた合理性は、こうした社内の仕組みや文化から生まれていたんだと思います。システムを開発する私たちだけにその責任を押し付けるのではなく、会社全体が新しい仕組み作りに参加していく姿勢を大切にしています。仕事をする上で、今あるルールを謙虚に学び、大切に守っていく姿勢は決しておろそかにするべきではありません。それでも、常に現状を改善するための新しい答えを求め、形にしていくことも大切です。そこを任される立場にいる以上、勉強を重ねて、自分を磨き続けていきたいと思います。